HOBBY THE TOMY

東京マルイ トイガンの歴史・1994-2016

1994-2000 電動ガンで世界観をも構築

全国のフィールドを席巻し主役の座を得た東京マルイは、今度は自らの手で最強最高の悪役や個性的な脇役を創出。独自のエアソフトワールドを展開する。94年4月18日に折り畳み金属ストックのAK47Sを、同6月8日には固定ストックのAK47を、東京マルイは市場に投入した。
新規のメカボックス(Ver.3)。新たな形状のバッテリー(AKバッテリー)。薄いグリップに収まるハイトルク薄型新モーター(EG700)。多岐に渡る金属パーツの大胆な使用で古参のマニアをも唸らせた。
東京マルイが初めてトイガン化し市場を開拓したと言っても良いG3シリーズも電動ガン化。しかもコッキング時代には発表だけされて実現しなかった最上級機種PSG-1のモデルアップも果たす。
さらにもう一つVer.3メカボックスを活かして製作され現在にいたるまでのロングセラーヒット商品となっているMP5Kや、トイガン史上初のモデルアップとなったSIG550シリーズ、さらに過去多くのメーカーが挑みながらも、決定版を完成しえなかったSTEYR AUG、そして電動ガン化絶対不可能と言われた難攻不落のUZI、電動ガンではないが3発同時発射エアーショットガンSPAS12、そしてファンの永年の夢だったM16A2など、20世紀後半の東京マルイは新製品を発表する度にファンをドキドキさせるチャレンジを繰り返した。

2000-2006 ガスガンや低年齢向けアイテムにも取り組む

東京マルイは群雄割拠のガスブローバック市場にも果敢に切り込んでいった。
忘れてはならないのが24連射リボルバーのパイソンとM19だ。リボルバーと言えばシリンダーに空いた穴の数=装弾数であり、撃ちきってしまったら空薬莢を捨てて再装填しなおすのこそが魅力であり、ロマンである…という旧来の価値観に風穴を開けた。
さらに注目したいのは10歳以上用のラインナップ。東京マルイほど、次世代ユーザーの開拓に力を注いでいるトイガンメーカーはない。
もともと1,900円シリーズ、1,980円シリーズと呼ばれていたエアコッキングガンのラインナップや、同じくコッキング式のエアライフル、サブマシンガンシリーズ全機種には、パワーを0.135Jに落とした10歳以上用バージョンが揃う。さらにミニ電動ガンを皮切りに、電動ブローバック、電動ガンBOYS、そしてPRO LIGHT、さらに低年齢向けの銀ダンや特急ガンなど、大人用の商品をデチューンしたものだけでない低年齢ユーザー専用のオリジナル商品をも開発し、リリースし続けている。
また96年の超マイナー機種MC51や97年の限定モデルとして手がけた完全オリジナルデザインの架空銃AKスペツナズのヒットを受け、東京マルイはトイガンの可能性をより幅広く、自由に拡げることになる。
一連のバイオハザード・コラボレーション限定モデルも含め、この分野でのヒット作は枚挙に暇がない。ガスブローバックハンドガン中でダントツNo.1のベストセラー商品、ハイキャパシリーズもこれに当たる。

2007-2016 2極化と淘汰の時代を乗り切る現場主義

21世紀になって早15年。いまは良くも悪くも「格差」と「2極文化」の時代。それを反映してか、東京マルイには現在、8万超えのスーパーBIGアイテムである次世代電動ガンHK417と2,000円を切るコッキングハンドガンシリーズや銀ダン、その両方がある。
まさに時代を読んで的確なマーケティングを行い、常に「今ファンが求めるもの」を目の前に提案する。そんな社風と、世の中の空気を読む目、東京マルイには確かにそれがある。

それは机上の空論ではなく、プライベートでもサバゲーやシューティング、さらには模型やアウトドア等の趣味を楽しみ、仕事すらもその一環として生きがいにしている元気な社員たちが、活発な意見交換を行ってモノ作りに取り組んでいるからこそ可能になっている。
2015年末にはM4A1 MWSガスブローバック、そして史上初の電動フルオートショットガンAA-12が、またもフィールドやレンジの話題をさらい、人々に新たな感動を与えている。

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